お遍路さんを始めるぞ!〜3日目 前編〜

朝起きてみると、テントの朝露がすごかった。雨でもないのにテントがビショ濡れだった。そして、後輪のタイヤを見てみると、完全に空気が抜けていた。やっぱりピンホールのようだ(ピンホールとはとても小さな穴ですぐに空気が抜けない穴のこと。パンク修理をするには水につけるなどしないと穴の場所がわからず困難)

完全に潰れてます
完全にパンクしてます…

とりあえず、テントを畳み、パンクの原因を追究する。昨日買ったインフレータが早速役に立つのである。まずはホイールを外し、タイヤレバーでタイヤを外し、チューブにインフレータで空気を入れてみる。すぐに膨らむが空気が抜けているような様子は見た感じ見られない。しかし1晩経って空気が抜けているのだからパンクである。ちょうどここはため池のど真ん中にある東屋なので、ため池にチューブを潜らせればすぐに穴の位置がわかる。早速やってみたところ、わずかながらプクプクと泡がでてきた。早速パッチを貼ろうとパンク修理セットを取り出す。すると、紙ヤスリがない!紙ヤスリでチューブの表面を少し剥いでやらないと、ゴムノリとパッチが付きにくいんだが…。まあなんとかなるかと思い、直接ゴムノリを塗り、乾いてきたらパッチを貼ってドライバーの後ろでグリグリと押して隙間をなくす。

さて問題はタイヤである。昨日ぱっと見たときは全然気付かなかったんだけど、タイヤの内側に指を入れてグルッと這わせてみるとチクッ!としたところがあった。やっぱりバリがあったのだ。それにしても、タイヤを履き替えて半年間くらい日常生活でずっと乗っていたのに、ツアーになった途端にパンクしたとはどういうことだろうか?予想は、荷物を積んだことでタイヤへの重圧が増し、貫通したのだろう。にしても参った。

バリ発見!
バリ発見!!

バリを発見したとはいっても、ガムテープは持ってないし(日常生活圏ではバリがあればビニールテープかガムテープで対処すると俺の辞書には載っている)、どうしたものかと思ったが、パンク用のパッチをタイヤに貼り付ければ大丈夫なんじゃないかと思ってタイヤにゴムノリを塗ってパッチを貼ってみた。タイヤにパッチを貼ったのは初めてだ。

パッチを当てる
タイヤにパッチを当てたところ

それから空気を入れてみるとグングンと入る。あっという間に普通の空気圧になった。さすがはロード用インフレータ。家に戻ったらロードにつけてあげるからねと、インフレータに感謝。さて、いよいよ出発である。

いよいよ出発!
いよいよ出発!

一番近くのコンビニで朝ごはん。昨日もらったいよかんも一緒に食べる。もうパンクの心配もないので、国道11号を走るギリもないなぁと思っていた。この日のやるべきことはただ1つ、コインランドリーに行く事だ。それさえできればあとはどんな道を通ってもいい。ただ、観音寺まで来ていたので、徳島を目指すショートカットは特にない。だったら香川でうどん食べながら徳島を目指そうと決意。あと、四国にいながら今まで行ったことのなかった金毘羅さんに御参りをしたかったので、まずは金毘羅さんを目指した。

11号を外れたので、車どおりがガクーッと減った。自転車としてはありがたい。田舎道のアップダウンを走り続け、国道32号に合流。琴平町に入る。金毘羅さんの看板の方向に走っていくとだんだん車が多くなった。今日は5月3日だからゴールデンウィークにもう突入しているため、観光客でごったがえしていた。9時くらいに金毘羅さんの商店街の近くに到着。自転車を置いて歩いていたら、清酒『金陵』の酒造を発見!お酒の歴史博物館があった。

金陵の里
金陵のお酒の歴史博物館

中を覘いてみると、どでかい酒瓶からドボドボとお酒が流れるディスプレイが!(もちろんお酒ではないだろうが)カップルに写真を撮ってもらえませんか?と言われたので、撮ってあげて、代わりに俺も撮ってもらった。

インパクトのあるディスプレイ
半透明なビニールに少量の水が伝っていた

中に入ると広い庭があり、お酒の歴史博物館があったので、入場料を払って見学。お酒を造る工程がズラ=ーッと人形・模型付きで展示され、音声説明もあった。ジックリと聞いていくと結構な時間を食うので、文字を読んで済ませるところもあった。いろんなぐい飲みの展示がされてたり、お酒を楽しむためのこととかも書いてあったり、興味深かった。有料だけど利き酒コーナーがあって、100円か50円か忘れたけど、自動利き酒機に払ったら紙コップにお酒が入って、少し飲めた。吟醸と本醸造と生酒だったかな?各100円ずつだったので1つしか飲まなかったが、そりゃ飲むのは吟醸に決まってる!

チョビッと舐めるように飲むと、すごくフルーティな芳香が鼻を通り抜ける。おいしかった。しかし酒に弱いので、アルコールの匂いでむせて、でも頑張って飲もうと思って(大した量じゃないけど)、なるべく飲んだけど、よく考えたらこれから金毘羅さんを御参りするのに、この小さな紙コップ一杯だけでも十分俺には致死量であるとわかっていたので途中で捨ててしまった。もったいなかったけど…。でもまだ午前中だしね…。

博物館から出ると、さらに人が増えているようだった。10時くらいになってたから、今頃から混みだすのかもしれない。庭には大きな木があって、歴史を感じさせる。こういう木を見るとなんだか風情を感じるし、癒されますね。


金陵酒造の中庭

とりあえず続く…

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