石鎚山に行こう! 二日目(後編)

石鎚にこれから登る6人。

さてこれから本格的な登山となるのである。ここからはチャリではいけない。完全な登山道である。貴重品かつ必要最低限の荷物を持って登るのであった。しかし俺は登山をするのにもかかわらず、デイバッグを忘れてしまってたのだった。貴重品を入れる袋がないではないか!ここまできてデジカメや三脚をもっていけないのはあまりにもアホであるので、どうにか策を講じなければならない。シュラフを出してシュラフの袋に詰めていこうかと考えていたが、それ以上に素晴らしいものがあった。輪行バッグである。輪行バッグをいれる袋を使うのだ。輪行バッグをサイドバッグに押し込んで荷物を輪行バッグの袋に入れる。よっしゃ、完璧。そうしてみんなで登山道を歩き出す。石鎚山の看板があったので記念撮影をしたのだった。

残雪の上を歩いてゆくのだ。

ノシノシとみんなで話しながら歩いてゆく。すれ違う登山客の人達とあいさつを交わしながら進んでいると、なんと雪があるではないか。5月のものすごい暑さのなかチャリで登ってきたので、この雪にはびっくりした。しかも雪の上を歩かなくてはならないのだ。少しビビった。

他の人達よりも歩くのが速い我々であった。

他の登山客が休み休み登っているのに対し、ほとんど休憩をしない我々。『若いねぇ!』とか『まだまだ先だからバテてしまうぞ!』という言葉をすれ違いざまに頂いたのであった。どんな道を登っているかというと、こんな道である。

見てください!こんな道です!

なかなか結構すごい道である。汗だくで登る兵(つわもの)たちであった。かなり進んだつもりでも、500メートルしか進んでいなかったりするのが山登りである。頂上までの距離がなかなか縮まらない。しかしそれでも周りの登山客に比べたらペースがめちゃくちゃ速いのだった。穴の空いた木の板の上をあるいたり、何度も雪の上を歩いたりもした。さすがに少々バテてきたのだが、ついに鎖を登るポイントまでたどりついたのだ。そこで一度休憩した。

ヴァームで体脂肪を燃やすフェラーリ!

そしてついに石鎚山名物の鎖登りである。これが凄まじい角度の鎖なのであった。果たして無事に登ることができるのか!?

間近で見る鎖である。すごい角度なのだ。

いよいよ鎖を登り始める。まっちはまるでスパイダーマンのようにひとり素早く登って行くのだった。高いところが苦手な俺とフェラーリとまくべぇ隊長は少し遅れた。いや、マジで怖い。面白かったけど。何回か命の危険を感じたのであった。

鎖を登ってゆく。下を見ると…うぎゃ〜!

鎖の場所は3つあって、山頂に行くには2つ登ることになるのだった。あと一つはなんとかの社の方にあるとかまろちゃんが言っていた。ちなみに鎖を使わずとも山は登ることはできる。普通の登山ルートもあるのだがせっかくきたのだから鎖を使ってナンボの世界であろう。1つ登り終えたところで休憩していると外国人の二人がやってきた。どうやら一つ目の鎖は登らずに歩いて登り、二つ目を登ってみようか悩んでいるようだった。『マジでこんなの登るのかよ!クレイジーだぜ!』といっていたかは定かではないのだが、どうやら誰かが登り始めるのを待っていたようだ。その人達の様子を見て登るかどうか決めようという肚らしかった。生粋のジャパニーズおじさん二人組みがやってきた。ジャパニーズおじさんがさっそうと鎖を登っていくのをみてその外国人たちも肚を決めたようだ。登り出したが、最初のほうは明らかにびびっていた。俺たちも人のことはいえない。その外国人たちがある程度登ったら俺たちも登り出した。

石鎚山の山頂が見えるところで記念撮影。

そしてついに鎖を登り終えた。石鎚山の山頂が目の前に見えるではないか!これは記念撮影をぜひする必要があるということでバッチシ撮ってもらった。奥の一番尖がってるところが頂上である。1982メートルもあるのだ。頂上のほうから叫び声が聞こえたりした。みんな騒ぎたいのだろう。

新しい社があったのだった。

やけに新しい社があった。次の日にわかったのだが最近できたもの(いつから最近かはわからないけど)らしかった。頂上付近にこんなものをつくることができるのだからすごいなぁと思う。さてついに一番テッペンにいってやるぜい!!勇んでみんなが頂上に向けて出撃!!

うぎゃ〜!まじで怖い!めちゃめちゃ高いところです!上の写真の社が小さく見えるのだ。

なんというか、マジで怖かったのである。高所恐怖症でなくても足がすくんでしまうのであった。命の危険を感じたので岩肌をよつんばいでしがみつきながら進んでいると、登山慣れしたような女性がその岩肌をてくてくと歩いているのをみて、自分が情けなく感じてしまった。ちくしょー!!だがしかし強がって立ち上がり命を落としてはどうしようもない。安全策で頂上を目指す。振り返るとフェラーリとまくべぇも結構厳しそうだった。フェラーリが『ヘタしたら死んじゃうぜ!!』と絶叫していた。

緊張しながらやっと頂上に着いたのだった。

そして遂に頂上である。とにもかくにも緊張して疲れた疲れた。こうなると俺はもはや死に体であった。頂上で寝っ転がる。

頂上に到達!1982メートル!!

完全なる頂上で記念撮影をした。小さな祠が一番高いところである。よくここまでこれたものだ。う〜ん、清々しい。それぞれが思い思いのことを頂上でしたのであった。写真をとるもの、ケータイをいじるもの、非常食(カロリーメイト)を食べるもの…ってカロリーメイト食べたのは俺やん。

たそがれるまっちとまろちゃん ケータイをいじるまくべぇ隊長! 西日本一高い場所でカロリーメイトを食べた記念。この頂点が西日本で一番高いのだ。 ストーム!!社会人ストームに挑戦!!

そしてストーム!!やはりみんなストームをしたのだった。ここまでくるとやらないと損である。社会人ストームははじめてだったのでかなりむずかしった。いままでとフレーズが変わるのでやりづらい。でも絶叫できたのは気持ちよかったのだ。そしてまっちがここのストームによって石鎚ゲッツ!をしたのだった。

その後、時間が押し迫っていたので高速で下った。下る振動が膝に負担になる。下りでは鎖は使わなかった。というか、下るほうが怖そうだ。何回も人を追い抜く形になってしまったので普通に歩いていた人には申し訳なかったがこれが俺たちの普通スピードさ!といってグングン歩く。途中、雪のところで大きな穴が開いていた。雪解け水で下が見えるのだが、これは穴を開けた人はさぞかしヒヤヒヤものだったに違いない。

下り終わって、自転車を置いていた土小屋に戻るともうずいぶんと車の数が減っていた。石鎚スカイラインは時間制限があるのでそのせいだろう。宿泊客以外もういない。我々は堂々と駐車場付近にテントを張ったのだった。今晩のメニューはカレー。しかもでかい缶詰のカレーである。ツアーだとこういう遊びを含めた料理(作ってないけど)ができるから楽しい。一人あたり2.5合の米を炊いたのだが一人ガチャ2杯ずつでなくなってしまったうえに食欲的には足りてなかった。5月に2.5合の米を食べてまだお腹が満たされない我々がおかしいのだろうか。まろは「足りないっすよ」とよくいっていた。飯を食べ終わって片付けをしても19時過ぎだったのでいろんなことをべちゃくちゃと喋って、また寝る前にフェラーリと爆裂トークをして寝たのだった。

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